
こんにちは!
アロマテラピーインストラクターのRiyuです。
今回は「ブラックペッパー精油」。
あの黒コショウに、精油があったとは!
初めてブラックペッパー精油のことを知ったとき、そう思いました。
料理に使うおなじみの黒コショウですが、精油をとるのは黒コショウになる前の「緑の果実」。
ブラックペッパー精油には生活のスパイスにもなるような効能があります。
アロマをうまく生活に取り入れて、活用していきましょう。

ブラックペッパーの和名は胡椒ですが、元々中国からきた読み方。
胡は西方の、椒は辛みという意味です。
ブラックペッパー精油のプロフィール
精油名 | ブラックペッパー Black pepper |
学名 | Piper Nigrum (ピペル 二グルム) |
科名 | コショウ科 |
主な産地 | インド、スリランカ、マダガスカル |
抽出部位 | 果実 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主要成分 | β-カリオフィレン、リモネン、α-ピネン、β-ピネン、β-ファルネセン |
ノート | トップ~ミドル |
印象 | スパイシーで刺激的なコショウの香り、柑橘系のさわやかさもある。 |
注意事項 | 皮膚刺激あり。 |

皮膚刺激がある精油なので、香りを嗅いで活用するほうがベター。
ブラックペッパー精油の効果・効能
ブラックペッパー精油の香り成分から、どんな効果・効能が期待されるのか、チェックしましょう。

心への効能
- 神経強壮:神経を刺激し、心に活力を与える。
- 催淫作用:肉体疲労からくる性欲減退のときに。体の活力を高める。

スパイス特有の香りで、心も温かくなり活動意欲がわきます。
体への効能
- 加温作用・血流促進:冷え性が気になるときに。腰痛・肩こりのときに。
- 食欲増進:食欲が無いときに。
- 消化促進:食べすぎで胃が重いときに、消化液の分泌を促す。

食欲が無く、元気が出ないときはブラックペッパー精油。
血のめぐりを良くし、冷え性にも効果的。
ブラックペッパーのお話

ブラックペッパーのこと
インド南部・南東部の海岸地方が原産のつる性の植物。
もちろん、食用のスパイス(香辛料)として知られていますね。
・ブラックペッパーは、完全に熟す前の果実を摘み、皮つきのまま天日で乾燥させたもの。
・ホワイトペッパーは、熟した果実をしばらく水につけてから、皮を取り除き乾燥させたもの。
元々は同じ果実、加工法が異なります。
中世ヨーロッパでは、遠いインドから運ばれたブラックペッパーは、肉の防腐剤やにおい消しになる貴重な香辛料で、金や銀と並ぶほどの価値があったとか。
冷蔵技術が進んでいない当時は、食料の長期保存にとても役に立ち、とても重宝されました。
今では4大スパイス(コショウ、ナツメグ、クローブ、シナモン)の1つとして知られる、スパイスの王様で、身近な家庭料理になくてはならない存在。
ブラックペッパー精油は、500kgの乾燥した果実から、水蒸気蒸留法を使って1kgほどが採取されます。
英語では香辛料は「spice」ですが、「spice up」という言い方があります。
面白みを出す、活気を与えるという意味で、ブラックペッパー精油の効能にもつながりますね。
ブラックペッパー精油の香りの特徴
コショウのスパイシーで刺激的な香りがメインですが、いっぽうで温かみも感じさせます。
β-カリオフィレンが20~30%ほど含まれていて、香りには、甘さが少しと、乾いたスパイス感があります。
他にα-ピネンのすっきりとしたハーバル感と、リモネンのフレッシュで甘みのあるシトラス感も含んでいます。
そのため、わずかに甘さを含むスッキリした香りは、男性用香水に多く使用されています。
アロマテラピーの香りを目的として、ブラックペッパー精油だけを使うことは少ないようですが、他の精油とブレンドすることで、香りに深みを持たせ、またワイルドな雰囲気を出すことができます。
ブラックペッパー精油の価格
価格の目安は公式オンラインストアでの価格です。
■ナチュラスサイコス
オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパの有機認証を取得したオーガニック精油にこだわり、ナチュラルな商品を製造販売しているブランド。
原産国:インド
価格の目安:10㎖ 880円(税込)
■フロリハナ
原産国:スリランカ、マダガスカル
格の目安:5.81㎖ 1,320円(税込)
■ニールズヤードレメディーズ
生産国:イギリス
価格の目安:10㎖ 5,060円(税込)
公式ホームページはこちら
■ネットで精油を購入するときのポイント
- 各ブランドのホームページを見て、安心できる精油の専門店かどうか確認する。
- オーガニック先進国などの認証機関で精油の品質検査がされているか、また、精油ブランドや販売店が、輸入された精油を企業独自に成分分析をしているか。
- 精油の成分分析表などの表示があるか。
安心できる精油ブランドから購入し、アロマテラピーで天然精油の作用の恩恵を受けましょう。
ブラックペッパー精油の魅力と注意点

ブラックペッパー精油に含まれる芳香成分のひとつ、β-カリオフィレンは抗炎症作用が知られています。
β-カリオフィレンは、ほかにイランイラン、ラベンダー、ローズマリー、ジュニパーベリー、ゼラニウム、ペパーミント、フランキンセンス、ローズ、コパイバなどの多くの精油にも含まれています。
また、リモネンが血液と体液の流れを促がし、代謝をよくするので、体を温める効果があります。
冷え性が気になるとき、また、腰痛や肩こりが気になるときに香りを嗅いでみましょう。
そして、体が温かくなると、しぜんと心もイキイキと元気になりエネルギーや情熱もわいてきます。
ブラックペッパー精油は、心に刺激をあたえ、やる気を引きだしてくれる精油のひとつです。
また、香辛料のスパイスと同じように食欲を増進させる作用と、食べすぎで胃が重いときなどに消化を促す作用もあります。
スパイスのように刺激がほしい、エネルギーがほしいというときに、ブラックペッパー精油と、あなたが好きな香りの精油とブレンドして、ディフューザーで香らせてみるとよいですね。
肌に刺激がある精油のひとつなので、基本的にはトリートメントより、香りを嗅ぐ芳香浴をおすすめしています。
■ブラックペッパー精油の注意点
皮膚刺激がある。トリートメントより芳香浴がおすすめ。

ブラックペッパー精油のブレンドとおすすめの使い方

ブラックペッパー精油は単体で使うより、ほかの手持ちの精油とブレンドして、その深みのある香りを楽しむとよいです。
気力がわかないときにブラックペッパー精油の新鮮さを足すと、何かいいひらめきが浮かびそうです。
コットンでかんたん!ブラックペッパー精油のブレンド
レモン(シトラス系)、イランイラン、ローズ(フローラル系)、ラベンダー、ローズマリー、ユーカリ(ハーバル系)、そしてフランキンセンス(樹脂系)やジンジャー、クローブ(スパイス系)なども相性がよいです。
今回はレモン、ローズマリー、フランキンセンスにブラックペッパーをブレンドします。
さわやかでいて刺激的、エネルギーが自然とわいてくる、そんなパワーがあふれる香りです。
■コットンでかんたんブラックペッパー精油のブレンド
<材料>
・レモン精油 2滴
・ローズマリー精油 1滴
・フランキンセンス精油 1滴
・ブラックペッパー精油 1滴
・コットンまたはティッシュペーパー 1枚
<手順>
コットンまたはティッシュペーパーを皿にのせ、精油を一滴ずつ落とします。
香りとともに、深く息を吸いこみます。
冬は、アロマ専用のマグカップにお湯を入れて、そこに精油を垂らします。
たちあがる蒸気とともに、香りを吸いこみましょう。
また、超音波式ディフューザーに精油を垂らして香らせてもOKです。
そもそも、アロマテラピーとは?
■COLORIA(カラリア)
HERMAS エルメス オードトワレ <モンスーンの庭>
ペッパーやジンジャー、カルダモンなどのスパイス感とみずみずしさがあるクールな香り。
甘い香りが苦手な人に。香りの定期便COLORIA(カラリア)は、気になる香りを毎月少量ずつお試しできます。


ブラックペッパー精油のまとめ
男性用の香水やフレグランスによく使用されるように、すっきりした印象、またワイルド感がほしいときに、ほかの精油とブレンドしてみると、面白さが出てくる精油です。
いつも自分が使っている「お気に入りアロマ」に飽きたら、「情熱のブラックペッパー精油」を。