
レモングラスとは?
レモン(lemon)の香りがするイネ科の細長い草(grass)、東南アジアの亜熱帯で育つハーブ。
トムヤンクンやグリーンカレーなどの料理に使われたり、ハーブティーとしても知られていますね。
レモングラス精油はレモンよりレモン香が強く、生姜(ジンジャー)のような力強さがある香り。
ここでは蚊除けのアロマスプレー、リードディフューザーの作り方やゴキブリ除けの方法を紹介しています。
また、レモングラス精油の消化促進や肩こり、筋肉痛、抗菌作用、集中力アップなどの効能や禁忌・注意点もみていきましょう。
さわやかで力強いレモングラスの香りでリフレッシュしたいですね。
レモングラス精油の虫除けアロマスプレーの作り方

レモングラス精油はユーカリレモン(ユーカリ・シトリオドラ)精油と同じように虫除け(蚊よけ)に効果的です。
レモングラスの清涼感のある香りで虫除けアロマスプレーを作ってみましょう。
虫除けに使うだけでなく、空気をスッキリさせたいときのアロマルームスプレーとしても使えますよ。
虫除けアロマスプレーの作り方 (約30㎖)
<材料>
- レモングラス精油 2滴
- ユーカリレモン(ユーカリ・シトリオドラ)精油 4滴
- 無水エタノール 5㎖
- 精製水(水道水でも可)25㎖
- 遮光性プラスチック容器
- ビーカー、ガラス棒(竹串でも可)、ラベルシール
<作り方>
①ビーカーに無水エタノール5㎖を入れ、精油を合わせて6滴入れる。
②かくはん棒でよく混ぜ、水25㎖を入れてさらによく混ぜて、遮光性プラスチック容器に移す。
③ラベルに作成日、精油名など記入して貼る。
※希釈濃度1%の虫除けアロマスプレー。
※使用期限は約2ヶ月。使用する前によく振って使いましょう。
※乳幼児には衣服の上やベビーカーなどにつけるようにしましょう。
アロマルームスプレーの作り方(約50㎖)と、必要な道具をもっとくわしく知りたいときはこちらの記事もぜひ参考にしてください。
アロマテラピーのある暮らしを【フレーバーライフ】
レモングラス精油のリードディフューザーの作り方

手作りリードディフューザーはしばらく使っていない精油や使用期限が切れてしまった精油の使い道にぴったり。
さわやかな香りと鎮静作用でリラックスできるレモングラス精油を中心にしたアロマブレンドレシピを紹介します。
リビングやトイレなどに手作りのリードディフューザーを置いて香りを楽しみましょう!
レモングラス精油のアロマブレンド・リードディフューザーの作り方
レモングラスをメインにゼラニウムとパチュリをブレンドすると、くっきりとした甘さと深みがある香りになります。
また、無水エタノールの揮発を遅らせるためにグリセリン(ベビーオイル)を加えていますが、無くても大丈夫です。
リードディフューザーの作り方 (約30㎖)
<材料>
- レモングラス精油 40滴
- ゼラニウム精油 15滴
- パチュリ精油 5滴 (合計約 3㎖)
- 無水エタノール 30㎖
- グリセリン(またはベビーオイル) 3滴
- リードスティック 5本
- ガラス容器(口が細め容量50㎖以上)
- 目盛り付きビーカー
<作り方>
①ビーカーに無水エタノール30㎖入れ、精油60滴、グリセリン3滴を入れる。
②ガラス容器に移し、リードスティックをさす。
- 無水エタノールと精油の割合を10:1にするとよい。(今回は30㎖:3㎖)
- ガラス容器は底の面積がある安定したものを選ぶ。
- ディフューザー用のリードやラタンスティックを使う。
- 香りが弱まったときはリードスティックを反対向きに差しなおす。
- 使用する精油の量が多いので、開封して時間が経った精油を活用するとよい。

レモングラス精油はゴキブリ除けに!
ゴキブリにレモングラス精油の香りが有効であるといくつかの機関で実験され報告されています。(参考:オレンジスイート精油)
レモングラス精油の香りと市販のゴキブリ除け商品と併用するとよいですね。
蚊やゴキブリが嫌がるレモングラス精油の香りをぜひ有効活用しましょう!
レモングラス精油をゴキブリ対策として使う方法
レモングラス精油とハッカ油をアロマストーンに垂らす!
ゴキブリは前に出たことがあるとか、寄せつけたくないときに小さめのアロマストーンを使って、ゴキブリ対策をしましょう。
100均で売られている陶器の豆皿にアロマストーンを置いて、レモングラス精油を5滴垂らします。
さらに強力にするために、レモングラスの次に効果があると言われているハッカ油も3滴垂らします。
台所のすみやゴミ箱などの周辺に豆皿を置きます。
そして、香りが薄くなったころに、また精油を垂らしておきましょう。
ゴキブリ対策
アロマストーンにレモングラス精油とハッカ油を垂らし、キッチンや部屋のすみに置く。
ただし、乳幼児や認知症の方がいる家庭では精油の置き場所や保管に気をつけましょう。
また、猫は精油を体内で代謝し、解毒することができないので、舐めてしまうと中毒症状になると言われています。
猫を飼っている方は精油の取り扱いに十分に注意し、猫がいる部屋ではアロマの使用を控えてください。
犬は精油の代謝機能があると言われていますが、人間ほどではありません。
猫と同じように精油が口に入らないように気をつけましょう。
【参考サイト】
公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)
【ゴキブリ画像あり閲覧注意】
ゴキラボ
レモングラス精油の効果効能

心への効能
■集中力アップ
レモンの香りに似た強いシトラス感によって気分が高揚、集中力が高まる。
■リフレッシュ
気分がシャキッと新鮮な気持ちになり、元気が出る。
■鎮静作用
心配ごとや不安な気持ちを落ち着かせ、切り替えていく。
体への効能
■血流促進
冷え性やむくみが気になるときに。血液の流れをよくする。
■抗菌・抗ウイルス作用
感染症予防にディフューザーで空気の浄化をしたり、汗をかいたときの体臭予防に。
■鎮痛作用
肩こり・腰痛、筋肉痛、スポーツ後の筋肉の回復に。
■抗ヒスタミン、抗真菌作用
虫刺されのかゆみ対策や水虫が気になるとき。
その他の効能
■昆虫忌避作用
芳香成分シトラールの作用で、蚊などの虫除けやゴキブリ除けに効果的という実験結果あり。
アロマテラピーのある暮らしを【フレーバーライフ】

レモングラス精油の禁忌と注意点

レモングラス精油はアロマトリートメントに使う場合、濃度が高いと皮膚刺激があるので注意します。
ホホバ油などのキャリアオイルなどで精油を薄め、濃度を1%以下にします。
希釈濃度1% とは、キャリアオイル 30㎖ に対して精油 6滴、50㎖ に対して精油 10滴の割合です。
【 精油の濃度と精油の滴数 】
濃度 0.5% | 濃度 1.0% | |
基材の量 10㎖ | 精油 1滴 | 精油 2滴 |
20㎖ | 2滴 | 4滴 |
30㎖ | 3滴 | 6滴 |
50㎖ | 5滴 | 10滴 |
また、妊娠中は使用を控えましょう。
緑内障の方は眼圧を上げてしまうので、使用は控えたほうがいいでしょう。
レモングラス精油の禁忌
- 皮膚刺激があるので、トリートメントには十分に薄めて使う。
- 妊娠中は使用を控える。
- 緑内障の方は使用を控える。
レモングラス精油のおすすめ3選!

価格の目安は公式オンラインストアでの価格です。
■生活の木
- 国内外の提携農園(パートナーファーム)から厳選したオーガニックハーブや精油、植物油などの販売。
- 全国約110店舗の直営店あり。
- エコサート、JASなどの認証を受けた有機精油もあり。
レモングラス・東インド型精油
原産国:ネパール
価格の目安:3㎖ 660円(税込)、10㎖ 1,870円(税込)
■フレーバーライフ(Flavor Life)
- 英国Aromatherapy Trade Council(アロマテラピー精油取引協議会)、Soil Association(英国土壌協会)加盟社から輸入した精油の充填販売。
- 原料の輸入から製造、販売まで一貫して自社管理。
- アロマテラピー商品の通信販売を日本で最初に始めた会社。
原産国:インド
価格の目安:10㎖ 1,320円(税込)

■フロリハナ(FLORIHANA)
- フランスにフロリハナ蒸留所を持つ。
- 芳香蒸留水は微生物検査植物油、精油は成分検査、残留農薬の検査を実施。
- エコサート・JAS認定100%オーガニックなど、オーガニック認定商品にこだわり、精油を蒸留販売。
- 精油1滴は約0.03㎖。
原産国:インド
価格の目安:16.95㎖(15g) 1,485円(税込)
■安心できる精油ブランドを選ぶポイント
- オーガニック先進国などの認証機関で精油の品質検査がされている。
- 精油ブランドや販売店が、輸入された精油を企業独自に成分分析をしている。
- 精油の成分分析表などの表示がある。
精油ブランドによって、同じ精油でも香りの雰囲気が少し異なります。
原料になる植物が育つ産地や収穫時期が異なることで、精油に含まれる芳香成分に多少の違いが出てくるためです。
レモングラス精油のブレンドの相性
香りの強さは、中~強で印象的な香り。
香りのノートは、トップからミドル。
柑橘系のレモン、グレープフルーツなど、ハーブ系ではラベンダー、ゼラニウム、スイートマージョラム、クラリセージ、ペパーミントなども調和します。
ほかに樹木系ではジュニパーベリー、サンダルウッドなどのブレンドもあります。
■ハーバル系:ラベンンダー、ゼラニウム、スイートマージョラム、クラリセージ、ペパーミント、ローズマリー、パチュリ、ベチバー
レモングラス精油のプロフィール

レモングラス精油は西インド型と東インド型の2種類の精油が流通しています。
西インド型レモングラス精油は学名がCymbopogon citratus(キンボポゴン キトラトゥス)、おもにスリランカ、中国などで生産されています。
西インド型はレモンの香りに加え、土の香りもすると言われますが、どちらも特徴成分であるシトラールの含有量が高く、レモンの香りが強いです。
以下は、東インド型レモングラス精油のプロフィールです。
精油名 | レモングラス Lemongrass (東インド型レモングラス) |
学名 | Cymbopogon flexuosus(キンボポゴン フレクオスス) |
科名 | イネ科 |
主な産地 | インド、ネパールなど |
抽出部位 | 葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主要成分 | シトラール、ゲラニオール、メチルヘプテノン、リナロール、シトロネラールなど |
ノート | トップ~ミドル |
印象 | レモンに似た香りで生姜を合わせたような力強さがある。 |
禁忌・注意事項 | 皮膚刺激あり。 妊娠中は使用を避ける。 緑内障の人は使用を控える。 |
レモングラス精油のまとめ
レモングラスは料理やハーブティーとしてよく利用されるますが、精油にも素晴らしい力があるので、気軽にアロマディフューザーで使ってみるといいでしょう。
さわやかなレモンの強い香りは存在感があり、アロマスプレーにするとニオイの気になる場所や部屋の空間消臭に役立ちます。
抗菌作用があるので、1日履いた靴にスプレーするという活用方法もあります。
また、皮膚刺激があるので、トリートメントを作るときには濃度を1%以下にしてキャリアオイルで薄めましょう。
気持ちをすっきりさせたいときには、レモングラスの香り。
さわやかで力強い香りがリフレッシュと心の落ち着きを与えます。
アロマテラピーのある暮らしを【フレーバーライフ】
